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【相続対策】遺言書を書くだけで家族の争う金額が半分以下に!法定相続分と遺留分の違いをわかりやすく解説

遺言書を書くだけで、家族が相続で争う金額を半額以下に抑えられることをご存知ですか?
遺言書がない場合は「法定相続分」が、ある場合は「遺留分」が争いの基準となり、その差は約2倍。本記事では、法定相続分と遺留分の違いを具体例とともにわかりやすく解説し、家族を相続トラブルから守る遺言書の作成ポイントもご紹介します。

はじめに〜なぜ遺言書が相続争いを減らすのか

「相続争い」と聞くと、資産家だけの問題と思っていませんか?
実は、相続トラブルの多くは、ごく普通の家庭で起きています。家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件のうち、約7割以上が遺産総額5,000万円以下のケースだと言われています。

そんな相続争いを防ぐ最大の対策が「遺言書を書くこと」です。遺言書があるかないかで、家族が争う金額が大きく変わってきます。

実は、遺言書がない場合、相続人同士は「法定相続分」を基準に話し合います。
一方、遺言書があれば、争いの対象は「遺留分」のみに限定されます。
この違いによって、揉める金額が半分以下に下がるケースも珍しくありません。

「家族は仲がいいから大丈夫」と思っていても、いざ相続が発生するとお金が絡むことで関係がこじれてしまうのが現実です。
本記事では、遺言書の効果について、法定相続分と遺留分の違いを交えながらわかりやすく解説します。大切な家族を守るためにも、ぜひ最後までお読みください。

法定相続分とは?基本の仕組みを解説

法定相続分とは、民法で定められた「相続人が遺産を受け取る割合の目安」のことです。遺言書がない場合、この法定相続分をベースに遺産分割協議が行われます。

具体的な割合は、相続人の組み合わせによって決まっています。

  • 配偶者と子ども:配偶者1/2、子ども1/2(子どもが複数いる場合は均等に分割)
  • 配偶者と親:配偶者2/3、親1/3
  • 配偶者と兄弟姉妹:配偶者3/4、兄弟姉妹1/4

たとえば、夫が亡くなり、妻と子ども2人が相続人となった場合、妻が遺産の1/2、子どもたちがそれぞれ1/4ずつ受け取るのが法定相続分です。

ただし、法定相続分はあくまで「目安」であり、相続人全員の合意があれば自由に分け方を変えることができます。逆に言えば、合意ができないと話し合いが長期化し、争いに発展しやすいのです。

「兄が家業を継いだのだから多めに」「介護をした私がもっと受け取るべき」など、それぞれの立場で主張がぶつかり、法定相続分を巡って泥沼化するケースが後を絶ちません。遺言書がない=法定相続分の全額が争いの対象になるということを覚えておきましょう。

遺留分とは?法定相続分との違い

遺留分とは、一定の相続人に法律上保障されている「最低限の取り分」のことです。
たとえ遺言書で「全財産を長男に譲る」と書かれていても、他の相続人は遺留分までは請求する権利を持っています。

遺留分が認められるのは、**配偶者・子ども・親(直系尊属)**のみで、兄弟姉妹には遺留分がありません

遺留分の割合は、原則として法定相続分の半分です。

  • 配偶者と子どもが相続人:法定相続分の1/2
  • 親のみが相続人:法定相続分の1/3

たとえば、配偶者と子ども2人が相続人で、遺産が4,000万円のケースを考えてみましょう。

  • 法定相続分:配偶者2,000万円、子ども各1,000万円
  • 遺留分:配偶者1,000万円、子ども各500万円

このように、遺留分は法定相続分のちょうど半分になります。つまり、遺言書があれば、争いの対象金額が半額に減るというわけです。

どうですか? 万が一、遺された家族が揉めたときのために「遺言書」を書いておいた方が無難だと思いませんか?

なお、遺留分を請求するには「遺留分侵害額請求」という手続きが必要で、相続開始から1年以内という期限もあります。請求しなければ、遺言書の内容がそのまま実現されるのです。

遺言書を書くことで争う金額がどれだけ下がるのか(具体例)

ここからは、具体的な数字で「遺言書の効果」を見ていきましょう。

【ケース】遺産6,000万円、相続人は妻と子ども2人

◆遺言書がない場合(法定相続分が基準)

  • 妻:3,000万円
  • 子どもA:1,500万円
  • 子どもB:1,500万円

「子どもAには生前に学費を多く出した」「子どもBが長年介護した」など、それぞれの主張で最大3,000万円(妻の取り分)・1,500万円(子どもの取り分)を巡る争いになります。

◆遺言書がある場合(遺留分が基準) たとえば「全財産を妻に相続させる」という遺言書があったとします。子どもたちが遺留分を請求しても、その金額は——

  • 子どもA:遺留分750万円
  • 子どもB:遺留分750万円

つまり、争いの対象は子ども1人あたり1,500万円→750万円へと、半額に減少するのです。

しかも、子どもが遺留分を請求しなければ、妻が全財産を受け取れます。
請求するかどうかは子ども次第ですが、心情的に「請求しづらい」と感じるケースも多く、結果的に争いが起きないことも少なくありません。

このように、遺言書は争いの上限金額を法律的に下げる効果を持っているのです。

遺言書を書く際の注意点とポイント

遺言書の効果を最大限に活かすためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。

①形式不備に注意する 自筆証書遺言は手軽ですが、日付・署名・押印など要件を満たさないと無効になります。確実性を求めるなら、公証役場で作成する公正証書遺言がおすすめです。費用はかかりますが、紛失や改ざんのリスクがなく、形式面で無効になることもありません。

②遺留分に配慮する 遺留分を完全に無視した遺言書は、結局トラブルの種になります。「最低でも遺留分相当は渡す」という配慮があれば、家族の関係を守りやすくなります。

ここで注意していただきたいのは、「遺留分」を計算するのは簡単なことではないということです。
遺留分を計算するためには、綿密な資産の現状分析が重要ですので、必ず専門家にご相談なさってください。

③付言事項で想いを伝える 遺言書には法的な内容だけでなく、「付言事項」として家族へのメッセージを残せます。「なぜこの分け方にしたのか」を伝えることで、相続人の納得感が高まり、遺留分請求を控える動機にもなります。

④定期的に見直す 家族構成や財産状況は変化します。一度書いて終わりではなく、5年に1度は内容を見直しましょう。

⑤専門家に相談する 弁護士・司法書士・税理士・行政書士など、相続の専門家に相談することで、税金面も含めた最適な遺言書が作成できます。

できれば、部分的なパートを担う専門家だけではなく、相続全体をトータルコーディネートしてもらえる「相続対策コンサルタント」へのご相談をお勧め致します。

「家族のために」という想いを形にするのが遺言書です。早めの準備が、家族の絆を守る第一歩となります。

まとめ

遺言書を書くことは、家族間の相続トラブルを防ぐ最も効果的な対策です。遺言書がない場合、相続人は法定相続分を基準に話し合うため、争いの金額が大きくなりがちです。一方、遺言書があれば、争いの対象は遺留分(原則として法定相続分の半分)に限定され、揉める金額を半額以下に抑えられます。

たとえば遺産6,000万円、相続人が妻と子ども2人のケースでは、子どもの取り分を巡る争いが1,500万円から750万円へ半減します。さらに、遺留分を請求するかどうかは相続人の判断に委ねられるため、結果的に争いが起きないことも多いのです。

ただし、遺言書は形式不備があると無効になるため、公正証書遺言の活用や専門家への相談が安心です。家族への想いを「付言事項」で伝えることで、より円満な相続が実現します。大切な家族を守るために、今日から遺言書の準備を始めてみませんか?

相続対策コンサルタント・行政書士の当事務所へのご相談をご希望の方はお問合せページからご連絡ください!

相続手続き、遺言書の作成・遺言の執行、 相続人・相続財産の調査 、遺産分割協議書の作成 、預貯金・株式・保険等の相続手続き、死後事務サポート(行政機関手続き等)、認知症対策(後見・家族信託等)、終活サポート(エンディングノート等)は、まかせる行政書士事務所 にご相談ください。
対応エリア:沖縄県全域(那覇市、豊見城市、浦添市、糸満市、宜野湾市、南風原町、八重瀬町、南城市、与那原町、西原町、中城村、北中城村、北谷町、沖縄市、嘉手納町、うるま市、読谷村、恩納村など)

著者 行政書士 松岡 巧
沖縄那覇相続・遺言相談窓口
沖縄県那覇市

当事務所は、沖縄の家族が笑顔で未来へ歩めるよう、「争族」をなくす相続・遺言支援を行っている事務所です。刑事として人の心に寄り添い続けた経験を活かし、安心と信頼を大切に、一人ひとりの想いを丁寧に受け止めます。
遺言書作成や相続手続きはもちろん、家族の絆を守るための話し合いにも温かく伴走。高齢者の方にも分かりやすく説明し、誰もが納得できる形で大切な財産と想いを未来へつなぐ、心を込めたサポートをお届けします。

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